キャバクラで天引きされる「引かれもの」全7種を徹底解説!
「キャバクラのお給料からいろいろ引かれているけど、これって何?」
「たくさん稼いだはずなのに想像よりお給料が低いのはどうして?」
キャバクラで働いていると、お給料が支払われた際に上記のような疑問を持つことがあります。
お給料から引かれている謎のお金の正体、そして想定していたよりも手取りが安くなる原因…。
答えは、水商売ならではの「引かれもの」です。
今回は、キャバクラで働くなら必ず知っておくべき引かれものの詳細についてわかりやすく解説していきます!
どのキャバクラでも必ず天引きされるのは「所得税」の10%
キャバクラの引かれものは、どこのお店でも必ず天引きされるお金と、お店によって天引きされる場合・されない場合がある項目があります。
まず知っておきたいのが、どのキャバクラでも必ず天引きされる「所得税」の存在。
実際の給料明細では、以下のいずれかの項目表記でお給料の総額から10%が引かれています。
- 源泉税
- 源泉所得税
- 源泉徴収
これは、国民が国に必ず治めなければならない税金なので、どのお店で働いても絶対に天引きされます。
本来所得税はキャバ嬢が自ら国に納めなければならないお金ですが、これをお店が代わりにキャバ嬢から徴収し、国に納めているというシステムになっています。
所得税は厳密に言えばお給料総額の10.21%ですが、キャバクラの場合10%と計算しやすい額で引いている場合がかなり多いです!
例として、月に30万円稼ぐキャバ嬢の所得税はいくら引かれるのか計算してみましょう。
月給30万円の場合、所得税10%は3万円。
額面上は30万円稼いでいても、実際の手取りは27万円と言うことになります。
キャバクラで天引きされる可能性がある6項目
源泉徴収はどのキャバクラでも必ず行われるため、所得税が引かれないお店は存在せず、この分のお給料の天引きを避けることはできません。
しかし、キャバクラでは所得税以外にも様々な項目で天引きがあり、これはお店によって種類も金額も異なります。
ここからは、キャバクラにおいて所得税以外で天引きされる可能性がある6項目を解説していきます!
- ヘアメイク代
- 送迎代
- 名刺代
- 積立金
- レンタル衣装代
- 雑費
ヘアメイク代
キャバクラで働くとなると必須となるのがヘアメイク。
お店によって提携の美容室がある場合やお店専属のスタイリストがいる場合があり、こちらを利用した場合に回数に応じてお給料から引かれるのがヘアメイク代です。
提携や専属以外の美容室でヘアメをするよりも1回あたりの金額は安く抑えられますが、出勤のたびにかかるお金のため総額は意外とかさみます…。
500~1,500円/1回
ちなみにですが、一般の美容室でヘアメイクをすると最低2,000円はかかる場合がほとんどです!
送迎代
送迎とは、キャバクラでラストまで働いた場合に自宅までスタッフが車を出してくれるというもの。
終電上がりでもしない限り、キャバクラの営業が終わる時間はすでに交通機関は動いていないので、キャバ嬢にとってはありがたいシステムです。
送迎は距離に応じて送迎代がかかるお店がほとんどで、遠ければ遠いほど料金も高くなりますが、深夜にタクシーを利用するよりは安上がりになるため遠方に住むキャバ嬢さんの多くが利用しています。
送迎にかかるお金も、利用した回数に応じてお給料から天引きされることが多いです。
500~3,000円/1回
名刺代
キャバクラでは来店したお客様に名刺を渡すシステムになっていますが、名刺をお店に用意してもらう場合は名刺代がかかってきます。
自分で専門業者に依頼して作る方もいますが、かかる費用にそこまで大きな差はないため、面倒だという方はお店に頼んで作ってもらっている場合がほとんど。
名刺代はデザイン・材質・写真の有無などによって大きく変動しますが、1箱(100枚)2,000円程度で作っているキャバ嬢さんが多い印象です。
2,000円~4,000円/1箱(100枚)
ホログラムなど加工にこだわったり、印刷する写真の枚数が多かったりするとさらに料金は上乗せされていきますよ。
積立金
積立金とは、キャバクラがお店単位で行うイベントに備え、従業員全員で月に数千円ずつ負担し費用を賄うためのものです。
例えば年に1回社員旅行に行くお店や、忘年会などのイベントをするお店では積立金を天引きするケースが多いです。
天引きするお店はおそらく一番少ない項目ですが、イベントに不参加だとしても必ず引かれるものであるため、腑に落ちにくい引かれものだとも言えます…。
3,000円~5,000円/1か月
レンタル衣装代
新人として入店した場合など、まだ自分でお店用のドレスが用意できていないキャバ嬢さんはお店から衣装をレンタルすることがあります。
この時にかかってくるのが、レンタル衣装代。
レンタル代は無料にしているお店も少なくありませんが、1回ごとにお金がかかるお店もあるため必ず確認しましょう。
ちなみに、ドレスとヒールを別で料金設定しているお店もあるため、詳細まで確認しておくことをおすすめします。
500円~1,000円/1回
雑費
最後に紹介するのが、水商売のお店で稀に見かける天引きの項目「雑費」。
給料明細には「厚生費」と記載しているお店もあります。
これはいったい何のお金なのかと言うと、従業員が使用するトイレやロッカーなどに関連する備品代として天引きしているお店がほとんど。
大半のお店では発生しませんが、老舗店や個人経営のお店では引かれものとして設定していることも珍しくありません。
500円~1,000円/1回
キャバクラで働くなら引かれものの詳細を必ず確認すべき理由
ここまで紹介してきた通り、キャバクラでは様々な項目でお給料からお金が天引きされることになります。
ただし、ここで注意点がひとつあります。
それは、キャバクラで働くなら引かれものの詳細を必ず毎回確認すべきだということです。
最後に、キャバ嬢さんが必ず引かれものを細かくチェックすべき理由を紹介していきます。
引かれものが多すぎる・高すぎるお店は稼げない
引かれものの項目や金額はお店によって異なるからこそ、キャバ嬢さんは自分のお店でどれだけの額が天引きされるか知っておく必要があります。
あまりに引かれものが多すぎたり、高すぎたりするお店はどんなに頑張ったところで稼ぎにくいからです。
引かれもので手取り額にどれほどの差が出るのか、所得税、そして「キャバクラで天引きされる可能性がある6項目」で紹介したそれぞれの項目の相場における最低料金と最高料金で試算してみました。
最低料金は「引かれものが安いお店」、最高料金は「引かれものが高いお店」で計算しています。
- 1日6時間勤務
- 時給4,000円
- 月15日出勤
→天引き前の給料は月収36万円
引かれものが安いお店 | 引かれものが高いお店 | |
所得税 | 10%(36,000円) | 10%(36,000円) |
ヘアメイク代 | 500円×15日=7,500円 | 1,500×15日=22,500円 |
送迎代 | 500円×15日=7,500円 | 3,000円×15日=45,000円 |
名刺代 | 2,000円 | 4,000円 |
積立金 | 3,000円 | 5,000円 |
レンタル衣装代 | 500円×15日=7,500円 | 1,000円×15日=15,000円 |
雑費 | 500円×15日=7,500円 | 1,000円×15日=15,000円 |
引かれもの総額 | 70,500円 | 142,500円 |
極端な例ではありますが、引かれものが安いお店では月収36万円の場合手取りは289,500円。
引かれものが高いお店では月収36万円の場合手取りは217,500円ということで、両者の差はなんと72,000円と言うことになります。
お店サイドが計算を間違えるリスクがある
引かれものの額は、一度把握しても毎月必ず給料明細を見て確認するようにしましょう。
と言うのも、お店サイドが計算を間違えるリスクもゼロではないからです。
せっかく頑張ったのに、お店のミスで引かれものを引かれ過ぎてしまったら悔しいですよね?
しかし、これも明細をきちんとチェックしなければ気づけないことです。
悪質なお店の場合、わざと計算を間違えてピンハネするなんてこともあるので、自分のお店が優良店かどうかを確かめるためにも必ず明細はチェックしてくださいね。
絶対に変わらない所得税のパーセンテージが10.21%以上で引かれている場合、これは悪質店であると考えられます。
まとめ
キャバクラで働く場合、避けて通れない引かれもの。
源泉徴収に関してはどのお店でも必ず引かれるため諦めなければなりませんが、その他の引かれものについてはお店によって項目も金額もばらつきがあります。
よりしっかりと稼ぎたいのであれば、引かれものが少ないお店や安いお店を探すのがおすすめ。
また、働き始めた後も必ず毎月給料明細はしっかり確認し、引かれものの金額が勝手に変動していないか、お店の計算ミスはないかなどチェックするようにしましょう。