水商売で働くと危ない?リスクと実際の事件を紹介

元キャバ嬢でガールズバー経営者だった女性の刺殺事件、浜松で起こったガールズバー従業員の殺害事件など、メディアで大きく取り上げられるセンセーショナルな水商売がらみの事件がここ数年で目に付くようになりました。
お金は稼げると聞くけれど、トラブルや事件のニュースを目にすると、なんとなく怖いイメージが先行してしまうのも無理はありません。
結論から言うと、すべての水商売が危険というわけではありませんが、あらかじめリスクにつながる働き方をしないようにすることが大切です。

この記事では、水商売で起こりうるリスクや実際に起こった事件、そして安全に働くために知っておきたいポイントをリアルな視点でお伝えします。
水商売で働くなら知っておくべきリスキーな働き方5選


水商売は時給が高く稼ぎやすいイメージをお持ちの方が多いと思いますが、その時給の高さの裏にリスクが隠れていることを忘れてはいけません。
働き方によっては、誰もが気づかないうちにトラブルの火種を抱えてしまうこともあるのが、水商売の怖いところです。
まずは、どんな働き方がリスクにつながるのか簡単に紹介していきます。
- 過度な色恋営業
- お客さんに無理にお金を使わせる
- ヤバそうなお客さんを見極められない
- プライベートをさらけ出しすぎる
- SNSの使い方に問題がある
過度な色恋営業
水商売の営業方法は多種多様ですが、その中に色恋営業というものがあります。
これは、指名を増やしたり売り上げを上げたりするために、お客さんに自分が相手のことを本気で好きであるかのように思わせる営業方法。
今では規制の対象となりましたが、ちょっと前まではホストクラブでよく使われてきた手法です。



代表的なのはホストクラブですが、当然キャバクラなどの業種でもこの手の営業方法は珍しくありません。


確かに色恋営業は指名や売り上げにつながりやすいですが、必ずリスクが伴います。
感情移入させすぎると、お客さん側の恋愛感情がエスカレートしてコントロールできなくなることがあるのです。
本気だと思い込んでいたお客さんがキャストに恨みを持ったり、ストーカー行為に走ったりというのは珍しくありません。
お客さんに無理にお金を使わせる
水商売のお店に遊びに来るお客さんが、全員お金持ちというわけではありません。
当然、お客さん一人一人に遊べる金額の限度があります。
しかし自分の売上欲しさに強引に営業をかけてお金を使わせるキャストさんも一定数います。
同情を買うような嘘をついたり、使ってくれたら好きになるなど色恋をにおわせたり…。
これはその時は良くても、後から見返りを求められたり「騙された」と返金を求められたりといった様々なトラブルにつながるリスクに直結。
無理に使わせたお金は、恨みに変わるリスクがあるということは、常に頭に置いておく必要があります。
ヤバそうなお客さんを見極められない
水商売で安全に稼いでいくためには、ある程度人を見抜く能力は必要です。
一見普通そうなお客さんでも、実は粘着質だったり支配欲が強いタイプだったりすることもあります。
ヤバそうなお客さんを見極められず間違った営業方法をしてしまうと、勘違いを招きトラブルに発展することも…。
私の知り合いのキャバ嬢は粘着気質なお客さんを見極められず、ふざけて「〇〇さんのことちょっと好きになりそう~」と発言し、結果的にストーカーされたことがあります…。
プライベートをさらけ出しすぎる
お客さんとの距離を縮めるために、と考えて自分のプライベートを話題に出すのは考え方としては間違ってはいませんが、ナチュラルに危険です。
自宅の住所や本業の会社をあからさまに教えるわけではなくても、ちょっとした情報を覚えていて分析する人がいないとは限りません。
住んでいるざっくりとしたエリア、最寄り駅、休日の行動パターンなど細かい情報が積み重なると、思わぬ形で身バレに繋がる可能性があります。



自分の安全を守りながら夜職を続けていくなら、フェイクを織り交ぜたり、完全に架空の設定をして「プライベートを打ち明けている風」でやっていくのが安全です。
SNSの使い方に問題がある
水商売の世界ではSNSも集客や営業の手段になりますが、使い方を間違えると大きなトラブルに発展しかねません。
たとえば、お客さんの愚痴をバレないように書いたつもりが特定されて逆上されたり、写っていた写真から勤務先や自宅を推測されたという話もあります。
フォロワーが増えると発信力も増しますが、それだけリスクも高まるという意識を持っておく必要があります。
ガールズバーや水商売で一番怖いのはお客さんとのトラブル


水商売の仕事は人と人との関係性で成り立っているぶん、人間関係のトラブルが一番深刻な問題に発展しやすいとも言えます。
人間関係と一言で言っても、店のスタッフとキャスト、キャスト同士、お客さんとキャスト…と大きく3つの関係性がある中で、最も怖いのはお客さんとのトラブル。
キャスト同士やスタッフとの相性の問題は、店を移る・担当を変えるといった形で比較的早めに解決できることもあります。
しかし、相手がお客さんとなると話は別。
営業の一環として一定の距離感で接していたつもりでも、相手がそれを特別な関係だと勘違いしてしまった場合、簡単には軌道修正がききません。
色恋営業をかけていた場合はそれこそ相手が勘違いするのは当たり前ですし、さらにそこにお金が絡んでくるともなれば泥沼です…。
水商売を続けていくのであれば、こうしたトラブルに巻き込まれないようリスキーな働き方は絶対にすべきではありません。
次の項目では、実際に水商売に絡んで起きてしまった事件を紹介します。
お客さんとのトラブルが、どこまで危険なものになりうるのか、あらためて現実を知っておきましょう。
水商売関連で実際に起きた事件


水商売関連では大小さまざまなトラブルが起こり得ますが、なかには一線を越えたトラブルに発展し、深刻な事件につながってしまうケースも存在します。
ここでは、実際に起こった水商売関連の重大事件を取り上げ、なぜそれが起きてしまったのか、どんな背景があったのかを見ていきます。
新宿タワマン女性刺殺事件
2024年5月、東京・西新宿のタワーマンション敷地内で、ガールズバー兼キャバクラ経営の25歳女性(Aさん)が元客に刺殺されるという痛ましい事件が起きました。
加害者は元常連の51歳男性。
以前にはストーカー規制法違反で書類送検されています。
犯行までの経緯と背景
事件前夜から被告(和久井容疑者)はマンション前で待ち伏せをしており、深夜のコンビニ帰りに女性を襲撃。
果物ナイフ2本を使用し、刃が折れるほどの執拗さで数十ヵ所を刺した結果、致命傷となりました。
被告自身「体を傷だらけにしてやろうと思った」と冷静に語っています。
被害者との関係と金銭トラブル
容疑者はAさんの店に何度も通い、経営支援として1000万円以上を支えたとされています。
当初は「応援」のつもりだったものが、後に返金を求める要求に発展。
さらに裁判では「結婚の約束があった」と主張するなど心理的に執着を深めていた様子も明らかになりました。



結婚とお金が絡んだ結果の凄惨な事件です…。
浜松ガールズバー2人殺害事件(2025年7月)
2025年7月6日未明、静岡県浜松市のガールズバーで店長の竹内朋香さん(27)と従業員の伊藤凛さん(26)が刃物で刺され、凄惨な形で命を奪われる事件が発生しました。
容疑者は41歳の常連客とみられる男性で、すぐに現行犯逮捕されました。
犯行の詳細とSNSをきっかけにした逆上
警察の調べによれば、容疑者は伊藤さんが店長に送った「うざい」といったLINEのやり取りを何らかの形で知り、それを理由に逆上したとされています。
容疑者は店に入るやいなや、両手に持った特殊なナイフで2人に対して刃物で襲撃。
当時、店の中には他にも従業員と客がいたが、いずれも刃物を向けられることはありませんでした。
防げなかった境界線の崩壊
この事件の容疑者は被害者である伊藤さんに好意を持っていたと報じられていますが、その伊藤さんと店長のラインのやり取りで自分が馬鹿にされたと感じたことが事件の引き金となったと言われています。
水商売の常連客との距離感の曖昧さ特有の、好意が憎しみにかわって悲劇を引き起こす恐れは十分にあります。
たとえ日常的に接していても、お客さんが何かをきっかけに感情の歯止めを失ったら、その先は取り返しのつかない事態になる可能性もあります。
まとめ:水商売で働くならリスクもしっかり知っておこう
水商売の仕事には、一般的な接客業とは違う独特のリスクが存在します。
中でも、お客さんとの関係性が近くなりやすいぶん、トラブルも起こりやすいのが現実です。
たとえば、色恋営業で相手を勘違いさせてしまったり、無理にお金を使わせたり、SNSで不用意に発言したりといった行動は、自分の身を危険にさらすきっかけにもなりかねません。
過去に起きた事件も他人事ではないと感じた方も多いのではないでしょうか。
水商売は、正しく向き合えば楽しくやりがいのある仕事です。
自ら危険を招くような働き方をしないように気を付けつつ、安全に稼いでいきましょう。